前回、あまりの嬉しさにその余熱でひとつ記事を書いたのですが…
みんな見てくれたにもかかわらず、中身が無さ過ぎました。
なので今回は、その製品が実際どの編成に該当するのか、どう遊べるかなど、もう少し現実的な話をしたいなと思います。
真面目なので中身は面白くないですし、興味ない人は読んでも仕方ないかも…
さて、製品化発表のPDFに記されている情報は
①リニューアル前の姿
②強化スカート改造後
③ヨーダンパ取付後の台車
④ドアボタンは高い位置に印刷済み
となっています。
それぞれ見ていきましょう。
①リニューアル前の姿
体質改善とも呼ばれるリニューアル工事は、2013年から全車を対象に順次行われました。
最初の編成が出てきたときの衝撃は忘れません…。
▲左右がリニューアル改造施工車、中央が改造前。
数が多くて時間がかかりましたが、全車のリニューアル工事が完了したのが2020年のことでした。
②強化スカート改造後
元の排障器を下に拡張し大型化した、「強化スカート」への改造が始まったのは2004年ごろからです。
▲左が原形、右が強化スカート改造後の姿。混在した過渡期の写真です。
全く新しいものに交換したというわけではなく、下部に継ぎ足したものですが、これだけで結構印象が変わるなと思います。
原形スカートは懐かしいと思う方も多いのではないでしょうか。
③ヨーダンパ取付後の台車
一部台車へのヨーダンパ取付が1998年(Wikipedia出典)から始まっていたそうです。
もっと後年の改造かと思っていたのですが、実は古くてびっくりしました。
たとえばですが、前述の強化スカートを短く改造することが可能であれば、
1998年〜2004年ごろの間に見られた
▲「原形スカートでヨーダンパ取付済み」
という姿を再現することができますね。
個人的にはやりたい。
④ドアボタンは高い位置に印刷済み
221系は製造年度によって仕様が異なる箇所があるのですが、その中の一つに、半自動ドアボタンの取付位置の差異があります。
▲前の2両編成は高い位置に、後ろの編成は低い位置にボタンがあるのが見えます。(見にくい)
3次車以降に製造された車両はドアボタンの取り付け位置が低くなっているのですが、今回の製品では「高い位置に印刷」、つまり1、2次車として製造された車両が該当することになります。
製品がドアボタンを造形ではなく印刷表現としたのは、今後3次車以降の車両を製品化した際に位置の違いに対応できるようにしたものと想定されます。
カトーのリニューアル車も同様の方式で、製品のプロトタイプに合わせてドアボタンの位置の違いを印刷再現しています。
なお、リニューアル車が登場し始めた2013年ごろから、ドアボタンの周りには目立つように「←あける」ステッカーが貼ってありました。
▲リニューアル車の写真ですみません。
よくわかる写真が無かったので貼りませんが、一部の京都所属車には上のものとは違うタイプのステッカーが貼られていました。
製造時期によって異なるボタンの高さですが、その後に行われた組み換えにより、同一編成内でもそれが混在しているものが見られます。
▲位置が高い4両の間に位置の低い2両が挟まっている図
少しの違いですが、このような角度で見ると目立ちます。
・・・・・
またこのほか、221系の製造時期による外観上の違いには
・クモハに取り付けられているルーバーの仕様
・乗務員扉上の雨樋の有無
もあります。
製品の仕様に記載はありませんでしたが、静岡ホビーショーで展示されていた試作品を見ますと、
「ルーバーは初期の大型タイプ」、「乗務員扉の雨樋は無し」ということで、この点を見ても1次、2次車に該当することが確認できました。
▲クモハに大型のルーバーを装備する1次、2次車
▲ルーバーが小型のものになった3次車以降で、なおかつ乗務員扉上部に雨樋がある4次車以降のタイプ。
なお、上記ホビーショー展示品には、1本ホーンのパンタグラフが取り付けられていました。
221系は登場時、2本ホーンのパンタグラフを搭載していましたが、後年に1本ホーンタイプに交換されました。
いつ頃交換されたかは不明ですが、手元の写真には2本ホーンのものは無かったので、結構前なのかもしれません。
以上の仕様を踏まえると、製品そのままで再現できるのは
1次、2次製造のグループで
強化スカート改造が始まった2004年頃から
リニューアル工事が完了する2019年頃まで
の姿となります。
▲かっこいいですね。
1次、2次車で製造された車両は
クモハ221・モハ221・サハ221・クハ221
1番〜31番(計124両)
クモハ220・クハ220(※)
1番〜12番(計24両)
モハ220・サハ220
1番〜12番(計24両)
の172両が該当します。
(※のクモハ220とクハ220は製品化されませんでしたので、実質的には148両。)
その時の車両需要に合わせて編成の組み換えを行っていたので、
ズバリこの編成が該当する!というのはその時代によりけりです。
とりあえず車番がわかれば、当時の編成表とにらめっこして編成を選定できますね。
せっかくなので編成表をひっぱり出してきて、作れる編成を見てみましょうか…?
(つづく?)